データ分析

【3分診断】あなたの組織はどこまでデータドリブン?5つの成熟度モデルで診断

【3分診断】あなたの組織はどこまでデータドリブン?5つの成熟度モデルで診断

「データドリブン」という言葉が一人歩きして、具体的に意思決定に活用できている実感のない組織は、実は多いのではないでしょうか?

本記事では、組織がデータ活用をどの程度実践できているかを5段階で示すKumono社独自の「分析成熟度モデル」をまとめました。自社の現状を客観的に把握し、次のアクションを考えるうえでのヒントとしてご活用ください。

以下のような段階モデルを踏まえ、自分たちはどのレベルにいるのか? 次のステップをどう踏むのか? を把握しておくと、分析のロードマップが描きやすくなります。

分析成熟度の5段階

レベル

特徴

次のステップ

1: 見習い

個人頼みで場当たり的な分析。データ品質・可視化の仕組みが不十分。

・社内でExcelやスプレッドシートで集計

・「先月の数字を教えて」と言われたら手作業で集計

・データがサイロ化し、全体像が見えない

データ基盤や定期レポートの整備、最低限のデータリテラシー教育

2: 伸び代

定期レポートがあるが問題が起きてからの対応が中心。部門間連携が弱い。

・月次の売上レポートはあるが活用不十分

・「なぜ売上が下がったのか」の分析は事後対応

・部署ごとに異なるツールやデータ定義を使用

BI導入、部署横断のデータ活用体制構築

3: 達人

予測分析や実験文化が徐々に根付く。データが意思決定をサポートし始める。

・A/Bテストを定期的に実実施

・四半期ごとの需要予測を意思決定に活用

・データ分析チームと事業部門の連携が始まる

高度な分析手法の導入、全社レベルのデータ戦略策定

4: プロ

データドリブン文化が定着し、経営戦略と分析が直結。

・経営会議で必ずデータ分析結果を議論

・データに基づいた事業計画策定が当たり前

・全社的なデータ品質管理の仕組みがある

AI/MLの活用拡大、リアルタイム分析環境整備

5: ワールドクラス

分析がイノベーション創出の原動力。自動意思決定や外部エコシステムとの連携。

・分析から生まれた新規事業が収益の柱に

・AIによる自動最適化システムが運用されている

継続的な研究開発投資、データ事業化への展開

どの段階にいる? データドリブン成熟度セルフ診断

「うちの組織は分析成熟度のどの段階なんだろう……?」
そんな疑問を解決するための簡易セルフチェックです。下記の5つの項目(合計5項目)それぞれで、もっとも当てはまる点数(1~5)を選んでください。
最後に、選んだ数値を合計すると、分析成熟度スコアがわかります。


Step 1. 項目ごとに当てはまる点数を選ぶ

1. 分析環境の現状(基盤・ツール)

点数

状態

1点

データは各システムに散在しており、データの構成がそれぞれで異なる。分析の度にExcel/スプレッドシートで手作業集計している

2点

主要データの集約がまだ不十分。更新や集計は半分以上が手作業で、レポート作成も属人的になりがち。一部でETL・可視化ツールを導入して業務が実施されている。

3点

主なデータがデータウェアハウス(DWH)などに集約されており、部署横断でアクセス可能なツール(ETL・可視化ツールなど)を利用している

4点

・リアルタイムも含めた大規模データの処理基盤が整っており、定期レポートの自動化も進められている。
・AI/ML向けのプラットフォームやMLOps環境があり、高度分析も実施されている。

5点

・社内外でデータを連携し、新規事業や高度最適化システムが動くレベルの総合基盤がある
・データ基盤の自動化・標準化がほぼ完成しており、必要なときに迅速に分析環境を拡張・変更できる

  • あなたの組織にもっとも近いレベル → (  

2. 分析を推進する組織メンバー

点数

状態

1点

・公式に分析担当者や専任組織は存在しない。「分析が得意

・好きな個人」が独力で動いている程度

2点

・分析担当者が1〜2名いるが、リソースは限定される
・経営層の後押しは弱く、分析の活用領域もスポット的

3点

・データ分析やBI導入を担当する組織が設置されている
・専門スキルをもつメンバーや外部パートナーを活用し、部署横断のプロジェクトにも参画している

4点

・「データサイエンス組織」や「DX推進部門」が整備されており、全社的な分析プロジェクトを横串でマネジメントしている
・分析担当者同士でノウハウ共有し、スキルアップの仕組みもある

5点

・経営層にもデータ分析に深い理解があり、専門チームは複数のプロダクト/事業をリードしている
・オープンイノベーションや研究開発投資を行い、"分析文化"を社内外で推進できるコアメンバーが揃っている

  • あなたの組織にもっとも近いレベル → (  

3. 分析結果の意思決定への反映

点数

状態

1点

・ある程度の指標(売上、ユーザー数など)は定期的に見ているが、主に問題発生後に原因を分析する"後追い"スタイル

・根拠というよりは"参考情報"として使われることが多い

2点

・ある程度の指標(売上、ユーザー数など)は定期的に見ているが、主に問題発生後に原因を分析する"後追い"スタイル
・根拠というよりは"参考情報"として使われることが多い

3点

・予測分析やA/Bテストの結果をもとに、プロダクト改善や販促施策を行うケースが増えている
・部分的にはデータに基づくPDCAが回り、意思決定の速度・品質が上がってきた

4点

・経営会議や主要施策の立案で「定量的根拠」を必ず確認し、意思決定に用いられる
・施策や戦略の成功要因もデータで検証し、組織的にナレッジを蓄積している

5点

・定期レポート等で常時モニタリング・最適化が行われ、意思決定毎に自動的にアクションが提案・実行される
・新規事業やサービス企画にも、分析結果が当たり前のように使われる

  • あなたの組織にもっとも近いレベル → (   )

4. 部門・チーム間の横連携

点数

状態

1点

・部署ごとにデータやツールがバラバラで、横断的な議論がほとんどない

2点

・個別に分析は進められているが、部署間の連携が弱い
・データ定義や指標が統一されていないため、レポート結果を比較・共有しづらい

3点

・部署間で最低限の指標やツールは統一され始めている。
・定期的な横断ミーティングや情報共有の場があり、部門横断でのデータ共有・分析の取り組みが始まっている

4点

・全社レベルでKPI・データ定義が整合されており、KPI達成状況が可視化される
・大きなプロジェクトは横断チーム(データ・マーケ・開発・営業など混成)が当たり前に組成される

5点

・組織全体がデータドリブンの共通言語を持ち、社内外でデータを連携しながら開発・改善が進む
・いわゆる"エコシステム"の構築を実現し、連携が当たり前の文化

  • あなたの組織にもっとも近いレベル → (   )

5. 会社全体のデータリテラシー

点数

状態

1点

・一部の専門家や管理職以外は、データを見る機会や理解する知識がない

2点

・基本的なBIツール操作やレポートの読み方は一部社員が理解しているが、組織全体には浸透していない

3点

・分析専門家でなくても、主要なKPIやダッシュボードを参照し、施策を検討できるメンバーが増えてきた
・社員向けのデータリテラシー研修や勉強会が実施されている

4点

・社員の多くが「データを使って考えること」を当たり前にできる
・経営層や管理職もデータの読み取りに慣れており、それぞれの部門で独自に分析を実行できる

5点

・全社的にデータ分析の基礎知識が広まり、非専門家でも仮説検証や意思決定にデータを活用できる

  • あなたの組織にもっとも近いレベル → (   )

Step 2. 選んだレベルを合計してスコアを算出

  1. 各カテゴリで選んだレベルの数値(1~5)を合計してください。
    • 最小スコア:5(すべて1の場合)
    • 最大スコア:25(すべて5の場合)
  2. 合計スコアを、下記の判定表に当てはめて結果を確認しましょう。

Step 3. 判定表:あなたの合計点数は?

合計点数

判定レベル

コメント

5~9点

レベル1:見習い

個人任せの場当たり的な分析が中心の段階です。まずは定期レポートやデータ基盤の整備など、分析の"土台づくり"から整備します。

10~14点

レベル2:伸び代

定期レポートはあるものの後追い対応が中心。セルフサービスBIや部門横断のデータ定義の統一など、組織全体でデータを活用できる仕組みづくりが必要です。

15~19点

レベル3:達人

予測分析やA/Bテストが定着しはじめ、データを意思決定に活かす文化が根付いています。高度な分析手法や全社的なデータ戦略策定に踏み出しましょう。

20~23点

レベル4:プロ

経営判断でもデータが欠かせない、データドリブンがほぼ当たり前の段階。AI/ML活用をさらに拡大し、リアルタイム分析やデータガバナンスの強化を進めましょう。

24~25点

レベル5:ワールドクラス

分析がイノベーションを生み、新規事業やエコシステム連携が加速している状態です。継続的な研究開発投資やデータ事業化など、さらなる飛躍を視野に入れましょう。


さらに詳しく知りたい方へ

  • 「レベル1からレベル2に上げるには?」「今はレベル2だけど、具体的に何をすれば…?」といった疑問をお持ちの方は、ぜひ今後の記事をご覧ください。

まとめ

今の組織がどの段階にあるかを"見える化"することで、次に取るべきアクションが明確になります。分析担当者だけでなく、経営層や各部門のメンバーと結果を共有し、組織全体で取り組みを進めるのがポイントです。

今回の診断はこちらから、より簡単に行うことができます!

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Kumono社では、分析成熟度のアセスメントやロードマップ策定など、企業のデータ活用を総合的に支援しています。

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