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【株式会社ヤマップ様】「外から回す新サービス開発室」としての役割とは?

【株式会社ヤマップ様】「外から回す新サービス開発室」としての役割とは?

イントロダクション 国内最大級※の登山アプリ・Webサービス「YAMAP」を運営する株式会社ヤマップ様。パーパスである「地球とつながるよろこび。」の実現に向け、登山を楽しく安全にするアプリ開発を中心に事業展開されています。 Kumonoは、顧客起点の価値の言語化や事業PL視点での意思決定支援により、新規事業開発・既存事業における素早い仮説検証サイクルの実装を支援しています。
※2024年10月 登山アプリ利用者数調査 [App Ape調べ] 

今回お話を伺ったのは 株式会社ヤマップ 顧客起点推進部 事業部長 川上様

■「地球とつながるよろこび。」を1000万人に届ける、ヤマップ社の今とこれから

古座(Kumono): 川上さん、本日はお忙しい中ありがとうございます!まず改めて、ヤマップ社がどのような会社なのか教えていただけますか?

川上(ヤマップ): こちらこそよろしくお願いします。 ヤマップは「地球とつながるよろこび。」というパーパスに向かってみんな頑張っています。今までは登山地図を中心とした、登山者の特に道迷いを中心に安全を守りながら、登山を楽しんでもらうというアプリ開発がメインでした。

でも、登山の頻度が高い人だけでなく「地球とつながるよろこび。」というところまで行くと、1000万人近い登山に興味がある未ユーザーさんがいるんです。やっぱりまだ登山の魅力って届けきれてないなと。初心者からベテランの方まで幅広い方々にご利用いただいているからこそ、それぞれの経験値だったりユーザーさんの状況に寄り添った、山を誰でも楽しめる相棒のようなアプリ・プロダクトにしていきたいと考えています。

古座(Kumono): ヤマップ社の皆さんって、全員山が好きなんですか?

川上(ヤマップ): 基本的には入社する時に、山とか自然に対してどういう考えを持っているか、どう関わっているか、関わっていきたいかというのは確認があります。関わりの度合いはグラデーションがあって、ガチな登山勢から、ファミリーでゆるく登山してますという人までいろんな方がいらっしゃいます。

古座(Kumono): 実は私も山が趣味で、YAMAPアプリも元々使っている、というご縁からお仕事が始まったのですが、そういった山への理解やユーザーとしての目線も問われていたんですね。

川上(ヤマップ): めちゃくちゃ問われてますよ(笑)。外部の方との仕事においても、そこはすごく重要視しています。

■顧客を定性・定量で捉え、新ビジネス領域を切り開く - 外部の初動力への期待

古座(Kumono): 改めてですが、Kumonoにご依頼いただくことになったきっかけや、当時の課題について教えていただけますか?

川上(ヤマップ): 一言でいえば、定性×定量で顧客を捉え、施策や新サービスに落とす外部の初動力が必要でした。新ビジネス領域において、顧客を定性・定量面から捉えて、それをサービス開発やマーケティング施策につなげられる人材が社内に不足していたんです。

社内にずっと居続けていると、どうしても視界が固定化していく。そこで外の目を入れて、既存の延長ではない切り口を素早くつくりたかった。

古座(Kumono): 初動力の中身を具体的に教えていただけますか?

川上(ヤマップ): 4つのステップですね。①ユーザーインタビューで仮説の芯を作る、②データ分析で見え方を補正する、③価値の言語化で組織の対話を揃える、④簡易PLまで落とし、意思決定できるたたき台にする。この一気通貫が重要です。ここが遅いと、良い仮説でも実行の機会を逃してしまいます。

■言語化できなかった価値を可視化 - プロダクトの価値分解

古座(Kumono): これまでで、特に印象的だった取り組みやエピソードがあれば教えていただけますか?

川上(ヤマップ): 最近で印象的だったのは、サブスクの有料会員をどう伸ばすかという課題に対して、ユーザーインタビューから定量データまで分析してもらったことです。YAMAPの価値を4つに分解して、定性・定量に基づいた言語化をしてもらいました。今後を考えると、このプライスラインとこういう価値を訴求していくといいんじゃないか、という提案をいただきました。

会社の中の方針とか運び方があって、それ自体がダイレクトに採用されたわけではないんですが、その後もみんな、YAMAPの価値の分解の時に古座さんが言語化してくれた価値を使っているんです。社内メンバーともその時に結構話したので、共通理解になっています。言語化できてなかったものを言語化してもらえたというのは、まとまったアウトプットとして大きかったですね。

■大手マーケティング会社との違い - スピード、コスト、そして事業理解

古座(Kumono): 大手のマーケティング会社やコンサルとの違いはどこにあると思いますか?

川上(ヤマップ): 前職時代に大手のマーケ会社やコンサル企業とも以前お仕事したことがありますが、まず速度とコストが全然違います。大手だと同じことをやるのに、データ分析者からインタビュアーまで連れてきて、6人のプロジェクトを結成して、オリエンテーションや体制設計に数ヶ月...というヘビーな体制で、アウトプットが出てくるまでに3-4ヶ月かかるんです。当然コストもそれ相応のものがかかります。

それから事業理解ですね。マーケティング会社って別にPLまで寄り添ってくれないんです。事業を作るんだったら、という視点でスピード・コストを含めて、顧客データ起点での提案をしてくれるというのが強みだと思います。

さらに言えば、現場と経営の翻訳ができることも大きい。現場の一次情報(インタビューやログ)と、経営が意思決定に使う抽象度の高い言葉や数値を行き来して、同じ前提に整理してくれる。ここが揃わないと会議が前に進まないんです。

■「フラットマン」- 思いと客観性の絶妙なバランス

古座(Kumono): 川上さんから見て、Kumonoはどんな存在なんでしょうか?

川上(ヤマップ): 一言で表すなら「フラットマン」ですね(笑)。人に忖度しないという意味でフラットだし、ビジネスを伸ばすということに対してもフラット。

一方で、根深いユーザーとしての自分の趣味体験があるのに、すごくフラットに60代の男性ユーザーさんのことから20代の女性ユーザーさんのことまで的確に捉えるじゃないですか。それは結構ユニークです。

社員でいると、やっぱりパーパスとか思いに引っ張られるんですが、古座さんはそこのバランスがめちゃくちゃいい。引いているんだけど、ビジネスを作る時の「こうかもしれない」という仮説は強火に持てる。でもそれは思いじゃなくて、客観的なものに基づいたものであり、パーパスに紐づいたものである。そのバランスが素晴らしいですね。

あと、1しか話していないのに、その背景にある10を想定して仮説を立ててくれる。初めて情報を聞いた中で、私らが現場に長い時間向き合って出るようなことを想定して出せるって、めちゃくちゃすごいなと感じています。

■社内での位置づけ - 「新規サービス開発室」という役割

古座(Kumono): 仮の話で弊社がヤマップに入社したとして、あえて名前をつけるとしたら、何になると思いますか?

川上(ヤマップ): 経営企画室か、いや、新規サービス開発室ですね。

社内のコンテキストを把握しつつ、しがらみからちょっと自由に、すごいスピーディーにフォーカスした能力を発揮して、ひたすらアウトプットを出していく存在。それを素早く感度高くできる人を作るのは大変ですから、非常に貴重な存在だと思います。

■Kumonoへの今後の期待 - 新サービスの量産とPDCAの継続

古座(Kumono): 今後、Kumonoに対して期待することはありますか?

川上(ヤマップ): 新しいテーマを断続的に出していくこと、その検証と学習のサイクルを切らさず回すことです。複数のドメイン、保険でもアプリでも、それは手段でしかないと思うんですが、どんどん市場拡大していかなきゃいけない。上場を目指しているスタートアップなので、断続的に新しいことをやっていく必要があります。

その新サービス開発室的な動きで、どんどん量産してほしいし、そのPDCAを一緒に回したいですね。取り組みがぶつ切りにならないように、検証→学習→拡張を継続的に伴走してほしい。上場を見据える局面では、スピードと再現性の両立が重要になります。

古座(Kumono): ありがとうございます!引き続きどうぞよろしくお願いいたします!

川上(ヤマップ): こちらこそ、引き続きよろしくお願いします!


【編集後記】

株式会社ヤマップ 川上様、貴重なお話をありがとうございました。

Kumonoは、顧客データの定性・定量分析を起点に、スピーディーに新規事業開発を支援することを得意としています。大手マーケティング会社では実現できない、事業視点とドメイン理解を持った伴走型のサービスを提供しています。

川上様から「フラットマン」と呼んでいただいたように、思いと客観性のバランスを保ちながら、お客様の事業成長に貢献できるよう努めてまいります。

新規事業開発、顧客インサイトの抽出、SaaSのプライシングなどでお困りのことがございましたら、ぜひお気軽にKumonoにご相談ください。

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